焼き栗日記

愛情と憎悪とを狂気で接合しています

#7/9

今日のHの授業、ある生徒が後ろの黒板にHいわく"横着している"解答を書いて、それを見たHが、「先生に仕事をして欲しいのか!いっくらでもするよー!」と言いながら、生徒からは何も言われていないのに、自分から勝手に前の黒板にものすごく面倒な文字の計算をゴリゴリと解き進めていました。私の含めた生徒達は必死に板書しているHの姿を眺めながらぼーっとしていて、板書をノートに写している人はほとんどいませんでした。著しく時間の無駄だと思いましたが、H本人はとても楽しそうに計算していて、見るからにわくわくどきどきしているHの様子が見れたのでそれなりに満足でした。計算終了時に「完璧。」とぼそっと呟いていたところからも楽しんでいる感じが滲み出ていてなんだかこっちまで楽しい気分になりました。

Hはそういった細かい計算が大好きなようで、今回の計算は横着しないとやってられないような、受験本番でもこんな計算はしないだろうといった感じのものでしたが、やっぱりやらないと気がすまないみたいです。ちょっと前にあった地区別懇談会では、生徒の親に対して、「趣味は仕事です!」と言ったみたいで、なんて教師に向いている人間なんだろうと思いました(その能力とはまた別の話)。

 

ところで最近Hの中で「横着」というキーワードが大流行しているみたいで、事あるごとに「横着しない!」だとか「ちょっと横着するけどー」だとか言っています。(そういえば生徒が横着していると怒るのに結構自分は横着していて理不尽)。このフレーズ、実は私も気に入っています。横着をするのは良くない。